着実に、誠実に。
信頼を築くエンジニアとして
現在はEmbedded Solutions Department 第2グループに所属し、鉄道関連の企業の半導体を扱う事業部のソフトウェア部門にて、マイコンの組込開発や評価等に使用するアプリケーションの開発に携わっています。具体的な業務内容としては、C言語やC++を用い、市場に出ている製品の不具合改修や機能アップデートへの対応を行っています。
これまでに携わった仕事で印象に残っているのは、製品の仕様策定や評価業務など、上流工程に携わった経験です。社会人2〜3か月目という早い時期に、クライアント企業の上層部に対して、仕様の変更方針を提案し、レビューと承認を得ながら仕様書を整えていくという責任ある役割を担いました。決定した仕様がその後の開発やテストの根底となるため、ひとつの判断ミスが大きな影響を及ぼします。その中で、相手の意図を正しくくみ取り、自分の考えを言語化して伝える力が求められ、その難しさと重要性を痛感しました。
情報を発信する際、自分に自信が持てないままだと、受け取る側はその内容に信頼性を感じにくく、不信感につながる恐れがあります。上司から言われたのは、「ちゃんと時間を取って、自分の中で伝えるべき仕様の情報をまとめてからレビューに至ろう」という言葉。クライアントと対話する際には、自分の中で情報を整理してから正確に伝えることを意識しています。
このように、お客様との信頼関係を築くうえでは、誠実なコミュニケーションが欠かせません。クライアントからされる質問にわからないことであったら、「準備していなかったので確認する」「確認してからお伝えする」と率直に伝えるようにしています。その場を取り繕うことは絶対にしないというのが、自分の中のルールです。
期待を超える対応力を、 自分の強みに
上司からよく言われるのは「相手が10言ったことを10返すのは当たり前。理想は、1言われて10を返せるエンジニアになれ」という言葉です。例えばひとつの作業を頼まれたとき、その背景や目的をくみ取り、次の工程にどうつながるか、どんなリスクが想定されるかまでを考えて行動する。言われたことをそのまま返すのではなく、自分なりの解釈や視点を加えた対応が求められます。
開発技術の世界は日進月歩であり、新しい技術やトレンドが次々に登場します。一方で、私自身はC言語やC++といった歴史のある言語を扱う現場にいるため、どうしても新技術に触れる機会が限られてしまいます。だからこそ、時代に取り残されないよう、自分自身で学ぶ姿勢を大切にしています。
最近では、会社が提供している教材やコンテンツを精力的に活用しています。プログラミング言語の基礎や復習に関する講座だけでなく、ビジネススキルやプロジェクトマネジメント、コミュニケーションに関する内容まで、広いテーマがカバーされており、非常に手厚いと感じています。
今後の目標としては、今の現場で成果を上げていくことはもちろんですが、クライアントが増えている今だからこそ、いろいろな現場に関わって経験や知識を広げ、それらを実績として会社に還元していけるようになれたらと考えています。今後は管理的な業務も増えていくと思うので、業務内外で周囲の手本になれるような存在を目指したいです。また、これまでに学んだことや経験してきたことを後輩にも伝えていけるような立場になれたらと考えています。
その結果として、クライアント・上司・後輩から「一緒に仕事がしたい」と思ってもらえるような存在になれたらと考えています。そのためには、まず自分がどんな仕事をしているか、どういう人間なのかを知ってもらうことが必要だと感じています。リモートワークが増えたことで、社内外の人との接点が減っていますが、だからこそ、人と関わる機会がある場には積極的に参加し、自分を知ってもらう機会を増やしていきたいです。